2006/12/05

芦屋市が住宅を新築するのに土地の広さを400平方m以上に制限する条例改正

日本屈指の高級住宅街とされる兵庫県芦屋市六麓荘(ろくろくそう)町(252世帯)で「敷地400平方メートル以上の一戸建て」しか新築できないようにする条例改正案を4日、市が議会に提案した。

六麓荘町の位置 六麓荘町の住民は、開発当初から町内会独自の協定を設け、高級住宅街の維持に努めてきた。 しかし、バブル経済の崩壊後、資金調達のために土地を売ったり、相続税を払えなくなって土地を物納したりする住民が続出。

町内の物件の約7割を手がけてきたという「芦屋不動産」(芦屋市)の深見徹五郎会長によると、この15年で約50件の土地が分割されるなどして手放された。土地を差し押さえられ、競売にかけられた例もあったという。

住民の危機感が一気に高まったのが03年8月、甲子園球場のグラウンドの約半分にあたる約7400平方メートルの土地が一度に売りに出された時だ。住民たちの反対で一戸建て用地として分割売却されたが、住民たちは04年12月にまちづくり協議会を結成。市に条例づくりを働きかけてきた。

400平方メートル以上の敷地への一戸建て住宅しか新築を認めない▽建物の高さは10メートル以下にする??2点が柱で、町内会の協定を踏襲した。

関東では東京都世田谷区が、同区玉川田園調布で都市計画法に基づく地区計画で敷地を160平方メートル以上と130平方メートル以上の2種類に制限している。同区成城では自治会が「成城憲章」を定めて250平方メートルを標準的な敷地とし、相続税対策で土地を分割する際は1件の広さを125平方メートル以上とするよう定めている。

国土交通省市街地建築課の担当者は「一戸建ての敷地面積にゆとりを持たせる規制は他地域にもあるが、200平方メートル程度を確保する場合が一般的で、400平方メートル以上は聞いたことがない」としている。

〈キーワード〉芦屋市六麓荘町町内会の入会金は50万円。

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